ティーシェルジュ

シーヨック茶園2021DJ-62の感想

こんにちは、銀猫です!

今日はルピシアから販売されていた2021年のシーヨック茶園の夏摘み、DJ62ロットを飲んでみました。
茶葉の様子・水色・風味、全体の雰囲気などを画像つきで詳しくお伝えします。

それでは、茶葉の紹介から見ていきましょう!

シーヨック茶園2021DJ-62ってこんな感じ

まず、公式の説明は

上品な果実香、軽やかな味わいに豊かなコクも併せ持つ、実力派茶園による贅沢な風味の夏摘み紅茶。

というもの。
よくあるタイプのシーヨクの夏摘みであると同時に、重厚感を期待したくなる説明です。

お値段は50gで3,000円ほど。夏摘みとしては少し安価なお値段のタイプです。

シーヨック茶園2021DJ-62を実際に飲んでみた様子

それでは、実際に淹れていきましょう!
バランスを見たいので今回の抽出条件は、6g300ml3分です。

茶葉の様子は、産毛に包まれた銀芽がよく見えます。明るい茶色の茶葉としっかり黒く染まった茶葉の割合が半々の割合です。
夏のシーヨックは緑みの混じるものもあるなかで、しっかり濃い目のテイストが期待できそうな色合いですね。
また、葉の形も細く撚れて整っているものが多いです。やや細かいものが混じるものの、おおむねきれいな形に見えます。
手触りはよく乾いていて、青みを残す仕上げに多い「湿ってむわっとこもったような香り」がありません。

食べると、あまり噛まなくても蜜のような花香が強めに感じられます。
噛んでいくとシーヨックの持ち味である鮮やかなジューシーさもありますが、麦のような香ばしさ・メロウな甘み、あとから軽い渋みも感じられ、重層的です。
繊維質な硬さはあまり感じず、サクサクと食べやすいですね。

3分蒸らして注いでみると、こんな感じです。
カップに注いだとき、優しくはちみつのような甘い香りが漂いました。
これがマスカテル!!というパワー強めの茶葉が多いシーヨックではなかなか珍しいニュアンスです。
冷めていくときには、いつもの鮮やかなマスカテルが強く出ます。

味わいは、飲み口にややこもった青み、続いて麦系のふくよかな甘さやローストした豆の甘みを感じます。
夏のチャイナ系ダージリンとしてはあっさりとした飲みごたえですが、近年のシーヨックのなかではコクがあるタイプ。説明通りですね。
尖った渋みはなく、どちらかというと乾いた木のようなほろ苦さを軽く感じました。

余韻としてジューシーなレーズン系の甘みが口内に残り、2口目からはトップにこの甘さを感じやすくなる印象です。
1口目は中盤あたりに物足りなさを感じましたが、飲み続けると余韻の甘みがこの間を埋めるので満足感がありますね。
温度が下がったときも苦渋があまり出ないので、たっぷり淹れて連続して飲むのが楽しいタイプといえそうです。

茶殻を見ていくと、熱い状態ではしっかり3分で出きった香り、冷めると清涼感のあるハーブのような香りが強く出ます。
ふっくらした見た目の葉で、ほどほどに硬い質感の手触りです。
乾いた状態ではわかりませんでしたが、濡れるとところどころ緑みがあることがわかります。

シーヨック茶園2021DJ-62の感想

それでは、シーヨック茶園2021DJ-62について、ポイント別に整理していきます。

苦み ★☆☆☆☆
甘み ★★☆☆☆
香り ★★★★☆
重厚感★★☆☆☆

香りについては3.5くらいの印象です。温度が下がっても香り続け、長く楽しめるのがいいですね。
淹れ方次第で強い渋みが出る!ということもなく、非常に扱いやすい茶葉だなと感じました。

癖がない分、ぎゅっと詰まった甘みを期待して飲むと少し物足りないかもしれません。
ただ、3,000円程度の夏のダージリンとして考えると、しっかり果香が感じられてお手頃感がある味わいかなと思います。
木質のほろ苦さが気になる場合、5g400mlくらいの薄めの条件にすると苦みが和らいだので試してみてくださいね。

シーヨック茶園2021DJ-62のおすすめの楽しみ方

このお茶はたっぷりと飲むことで口の中に甘みが溜まっていくタイプなので、のんびりとたくさん飲むのがおすすめです。
冷めてもしっかり香り続け、青みに転びにくいので急いで飲まなきゃ!と焦らなくて大丈夫です。

また、突き抜けた渋みや苦味がないのもいいところ。
甘酸っぱいお菓子・香ばしいお菓子にも合わせやすいタイプの夏のダージリンですね。
鮮やかさや甘みを足したかったので、木苺のソースと砕いたナッツがたっぷり入ったリンツァートルテを合わせました。

 終わりに

2021年は色んな紅茶専門店でシーヨック茶園のロットを複数見かける機会が多かったように思います。
いろいろ飲んだ中でも、今回飲んだシーヨック茶園2021DJ-62は淹れやすさと味わいのバランスがよく、初心者さんにも扱いやすそうな印象でした。
強いクセがない分、飲み慣れた方は物足りなく感じるかもしれませんが、余韻の甘みの感覚で2口目・3口目がどんどん充実してくる点が心地よく感じられます。
今まで「シーヨックは華やかだけど、渋みが強く出ることがあって苦手」と思っていた方にもぜひ試していただきたいロットです。

Copyright secured by Digiprove © 2022
モバイルバージョンを終了