こんにちは、銀猫です!
今日は紅茶専門店TEAPONDさんで購入したダージリンの夏摘み(セカンドフラッシュ)、シンゲル茶園のDJ-48の感想をお届けします。
このダージリンはクローナルP312品種です。淹れ方や感想のほかに、「もうちょっと飲みごたえがほしいな」と感じたときにおすすめな飲み方も解説・紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
それでは、張り切っていってみましょう!
シンゲル茶園2020DJ-48の概要
この茶葉は、紅茶専門店のTEAPONDさんで購入しました。
摘みの時期は6月7日。
お値段は50g2,700円で、夏のダージリンとしては中~高クラスの価格帯といえそうです。
(2020年はちょっと例外が多かったのでこの辺りがつかみにくいですね)
茶園の環境としては、チャイナ系の茶樹が多いそう。
TEAPONDさんが2019年に買い付けているのはAV2品種ですし、多様な茶樹があることが伺えます。
品種違いの飲み比べも楽しめそうな茶園ですね。
シンゲル茶園2020DJ-48を実際に飲んでみた様子
公式おすすめの抽出条件は茶葉2.5gに対して95℃のお湯180mlで3.5〜4分蒸らしです。
今回はブレを減らすために、茶葉5g・湯量360ml・3分30秒で抽出しました。
茶葉の見た目は、チップが多くてきれいですね~!ゴールデンブルームという称号(二つ名?)が与えられているそうです。
ややウェットな雰囲気の香りがあり、よく噛み締めていくとマスカテル系の甘み・渋みが出てきます。味が出てくるまで少し間があるので、たしかに時間をかけて抽出するのがよさそうです。
水色は夏のダージリンとしてはやや明るめです。すぼまった形のティーカップなら、もう少し深みのある色合いになります。
カップに注ぐとき、春の花やよく熟れたりんごを思わせる柔らかな甘い香りがありました。(温度の関係からか)甘み寄りにも爽やか寄りにも感じられ、長く香りが楽しめます。嗅いでいて非常に楽しいです!
味わいは、夏のダージリンとしてはさっぱり寄りな印象ですね。注ぎたては渋みが控えめな穏やかな雰囲気。加えて、やや青みの残る味わいだと感じました。
私が気に入ったのは、ひとしきり香りを楽しんで少し冷めた頃の味わいです。香りに感じられるような果物や花の優しい甘みと心地よい渋みが出てきました。(チャイナ種と比べて)やや柔和で爽やかな特徴も感じられます。
茶殻がとてもいい香りなので、淹れたあとにぜひ嗅いでみてください!
はじめは花やりんごっぽさのある柔らかい甘い香り。完全に冷めると、すこしスーッとする花の印象が前に出ています。
茶殻を食べると渋みがたっぷり残っていました。ながーく蒸らすとこの渋みが出てきそうですね。
シンゲル茶園2020DJ-48の感想
シンゲル茶園2020DJ-48についてまとめてみるとこんな感じです。
渋み ★★☆☆☆
甘み ★★★☆☆
香り ★★★★☆
重厚感★★☆☆☆
カップとの組み合わせを工夫すれば少し重厚感(飲みごたえ)をあげられたので、後ほど詳しくご紹介します。
私はあまりクローナル系統のダージリンを選ばずにいたのですが、クチナシの花の香りが好きなのでこのお茶を手にとってみました。クチナシの香りがあるお茶というと岩茶の石乳がまさにその香りなのですが、ダージリンにもあの香りが!?と興味が湧いたんです。
今回、私の家の環境では、クチナシよりも柔和な雰囲気の花になりました。TEAPONDさんの公式で紹介されている「クチナシの花のような香り」は、淹れ方や環境次第で出るのかな、と思います。淹れ方や日を変えてまたやってみますね!
飲みごたえをUPさせたいときにおすすめの楽しみ方
このお茶は軽やかさが魅力でもあるのですが、好みによっては「もう少し飲みごたえがほしい!」と感じることもあると思います。
そんなときにぜひ試してみてほしいのが、
少し飲み口の厚いティーカップを合わせる
という方法です。
お茶好きさんの中には、茶葉が持つ魅力をそのまま楽しむために薄手のティーカップを愛用されている方も多いと思います。飲みごたえをプラスしたいときは、ぜひ、普段とは違う「ちょっと厚手で持ち重りのするティーカップ」を組み合わせてみてください。
厚みのあるティーカップは、酸味や青みなど気になりやすい要素を穏やかに丸めつつ、コクや甘みのフィルターをかけてくれることがあります。
風味の調整は、茶葉を増やしたり湯量を減らす方法もありますよね。しかし、少し青さを感じるお茶の場合は濃くなったぶん渋みや苦味も増えてしまうことがあり、バランスの調整が難しいです。ティーカップを厚みのあるものに変える場合、このようなデメリットは出にくいのが嬉しいポイントですよ。
この調整方法は、軽やかなお茶にお菓子をペアリングしたいときにも応用できるのでおすすめです!もちろんシェイプによって微妙な違いがあるので、手持ちのカップを取り出していろいろなペアリングを満喫してみてくださいね。
終わりに
お茶って、栽培・摘み・製茶・販売という長い工程を経て手元に届くものですよね。
その工程ひとつひとつのちょっとした違いが茶液になったときの風味の違いを生むので、一期一会みたいなところがあります。
さらに突き詰めていくと、お茶の面白いところは、最後の抽出工程を私達の自らが行うことでもあると思います。
抽出の条件もそうなのですが、最後に注ぐティーカップにも着目して、そのお茶に合うカップや補正してくれるカップを選ぶのもまた楽しみですね。
持ち味をさらに研ぎ澄まして高めてくれる茶器、尖ったところを丸めてくれる茶器など、ぜひみなさんも組み合わせを楽しんでみてください。