ドアーズ・プッタルジョーラ茶園2021OR-143の感想

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こんにちは、銀猫です。

今日はちょっとマニアックな産地、インドのドアーズ紅茶の感想記事です。
飲んだのは、プッタルジョーラ茶園の2021年夏摘みのOR-143

ドアーズでは珍しいオーソドックス製法タイプで、繊細な甘みと飲みごたえのバランスが絶妙でした。
淹れ方や感じた風味など詳しく感想をお伝えしていくので、福袋などでお手元に同じ紅茶がある人も参考にしてみてくださいね。

お値段も比較的リーズナブルで、仕事のお供など毎日どんどん飲む紅茶としておすすめしたい風味でしたよ!

それでは、茶葉の紹介から見ていきましょう!

 

ドアーズ・プッタルジョーラ茶園2021OR-143ってこんな感じ

今回このお茶を購入したのは、紅茶専門店のTEAPONDさんです。
公式の説明では、

ゴールデンチップを含んだ茶葉から香る、カカオを思わせる香りと
程よいコクと甘みが魅力のドアーズ紅茶

と紹介されています。
茶樹はクローナル種(CP1)。

TEAPONDさんの説明によると、オーガニック栽培かつオーソドックス製法を行っているのは、ドアーズではこの茶園が唯一でもあるそうです。
たしかに、私もドアーズといえばCTC!というイメージがありました。

お値段は、50g1,242円。
手間と風味を考えるとかなりお手頃と言えそうです。

ドアーズ・プッタルジョーラ茶園2021OR-143を実際に飲んでみた様子

それでは、実際に淹れてみましょう!
公式推奨の淹れ方は2.5g180ml95度で3~4分となっています。
今回は、全体のバランスを見たいのでまず6g300ml3分で淹れてから、調整を行っていきました。

茶葉の様子は、インドのオーソドックス製法の茶葉のなかでも比較的大きめに見えます。ゴールデンチップも見られますがこれも大きめです。
全体的にきつく撚られている印象で、かぎ針のような形の葉もみられました。チップの割合が多すぎない所が良いですね。

乾いた状態から強めに甘い香りが漂い、甘い芋や栗を連想するようなねっとり感がはっきり感じられます。
食べるとすぐに甘みが広がり、黒糖、かすかなオレンジという印象。あまり渋みはなくクリアな風味で食べやすいです。

温めたポットに入れると、かすかに柑橘類の香りとはっきりしたカカオを感じます。カカオには苦み・甘みの要素だけでなく、チョコのような油脂感もありました。

3分待って、カップに注いでみたのがこちらです。

濁りがなく明るくきれいな水色ですね~!
香りは、ひよこ豆のようなモソモソした豆や茶葉時より軽めの黒糖系の甘い香りを感じます。
濃厚でみっしりと詰まり気味に感じやすいタイプの香りですが、香り立ちは強すぎないのでちょうどいいバランスです。

「ローグロウンの紅茶としてはやや軽めかな…?」と思わせるような水色ですが、飲んでみると甘みが濃いので飲みごたえがあります。
乾いた茶葉と同じ性質の黒糖系の甘みに加え、ときおりダージリンの秋摘みを思わせる華やかさを感じます。
甘みの反動でカカオのほろ苦さも感じますがごく穏やかな性質で、ストレートで飲みやすいです。
余韻は長く、喉では穀物系の重い甘み、舌の上にはより純な甘露のような甘みが残ります。

茶殻は、3分抽出ではしっかり開ききっていない茶葉がありますね。撚りが強いためかなと思います。
清涼感のある花のような香りが強く残っていて、ダージリンの夏・軽めの秋に感じる香りとよく似ています。
葉は大ぶりですが、手で開こうとするとちぎれてしまうような柔らかさです。

長く蒸らしても雑味が出なさそうな茶葉だったため、たしかにこれは公式推奨のように4分蒸らしをやりたくなりますね。

公式推奨のバランスで淹れてみた

今回の公式推奨の淹れ方は私の普段どおりの飲み方に対しては、”やや薄め”のバランスになります。
やってみたところ、カカオ感が少しありつつ華やかな甘みが立ってとってもおいしい!

メロウな甘みの印象が強く、ダージリンの秋摘みの仲間に位置しそうな感じ。
すいすい飲めるのに満足感のある紅茶になりました。

ドアーズ・プッタルジョーラ茶園2021OR-143の味わいの感想

それでは、全体のバランスについてざっくりまとめていきます。

苦み ★★☆☆☆
甘み ★★★★★
重厚感★★★★

雑味が少なくするする飲めるタイプの紅茶ではあるのですが、甘みがみっちり詰まっているのでしっかり飲みごたえを感じます。
(ただし、アッサムのCTCタイプのようなどっしり感があるお茶ではないです)

また、茶葉時から余韻まで一貫した風味という点も特徴的でした。
湯量や茶葉量など基本的なルールを守れば、初心者さんでも簡単においしく淹れられそうな茶葉です。

ローグロウンに多い苦み・渋みは控えめなので、私は「ミルクティーよりストレート向きかな?」と思いました。

ドアーズ・プッタルジョーラ茶園2021OR-143のおすすめの楽しみ方


このロットはとくに「紅茶の甘みが好き!」という方にはたまらない茶葉なんじゃないかな、と思います。
華やかさが感じられつつ、しっかり飲みごたえがあるのにリーズナブルな価格なのもいいところです。

淹れ方に難しさがないので、仕事のお供など毎日の生活のなかで飲むお茶としてもよさそうですよね。
私は、朝食後に飲むお茶としてすごく重宝しましたよ。
もともとあまり癖がないタイプなので、ペアリングにあまり困らず、普段遣いしやすい印象でした。

どっしりした小麦粉系のティーフードと合わせると、お茶の華やかなところがさらに引き立ってよかったです。

終わりに

ドアーズはインドのほかの産地(ダージリン・アッサム・ニルギリ)ほどシングルオリジンでの取り扱いがなく、私もあまり飲んだ経験がありませんでした。
しかし、ドアーズ紅茶自体は以前から日本でも知られていて、位置関係からもダージリンに近く風味がよいと評価されていたようです。(「茶業彙報. 第13輯 海外に於ける製茶事業」 より ヅァースという表記)

シングルオリジンとしての販売はあまりみかけませんが、ブレンド茶葉などとして使われているため、意外と身近なところにドアーズ紅茶があるのかもしれませんね。
今回オーソドックスタイプのドアーズ紅茶を飲んでみて非常においしいと感じたので、今後取り扱いが増えたらいいなと感じました。

 

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