紅茶好きが教える「ティーカップ入門」デザインの意味や人気アイテム

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こんにちは、銀猫です♪

この記事は『【基本編】紅茶をいれるのに必要な道具5選』第5回です♪
今日は、紅茶の代名詞でもあるティーカップについて解説していきます!

この記事ではティーカップの基本、代表的なデザインやシェイプ、具体的にオススメなティーカップまでしっかりサポートしていきます♪

シェイプ?ハンドル?何のこと?」「コーヒーカップとの違いは?」「デザインに込められた意味ってあるの?縁起がいいのは?
という疑問にもお応えしていきますよ~!

さらに、各時代に特に人気を集めたデザインについては、時代背景や成り立ちもお話しています!

それでは、ティーカップの基本のお話からみていきましょう~!

ティーカップの基本



ティーカップはとても奥が深いアイテムなので、この記事では知っておくと困らない基本のポイントをお話しますね!

まず、ティーカップには各パーツを指す言葉があります。
主によく使われるのは以下の4つです。

  1. ハンドル…持ち手、取っ手のこと。
  2. シェイプ…全体の形のこと。
  3. ソーサー…ティーカップとセットのお皿のこと。菓子皿ではなく下に敷いている受け皿。
  4. 高台(こうだい)…底にあるスカートのような部分のこと。

これらは基本のパーツなので通販などでも見かけることが多いと思います♪
中古品やアンティーク品の場合は「ハンドルに欠けあり」「ソーサーに傷あり」などと表記することで、簡潔に表現していますよ♪
ぜひ注目してみてくださいね!

また、それぞれ基本のパーツではありますが「ハンドルはこういう形!」「高台はこの高さ!」って決まりはありません。
ハンドルもシェイプも流行や好みに合わせて、さまざまな形が作られてきました。
ティーカップの数だけデザインがある、と考えてもよさそうですね♪

人気のティーカップのデザインと傾向

ティーカップのデザインは柄も形もさまざまなタイプがあります。
これは完全に好みの世界なので、私からは代表的なモチーフやデザインについてご紹介することにしますね!
どれも各時代に一世を風靡したデザインなので、現在も根強い人気があり、複数のブランドから製造・販売されています♪

イマリ


ロイヤルクラウンダービー オールドイマリ

1,800年代前半のイギリスでは「健康に良い」という評判から海水浴が大流行しました。
当時の皇太子(後のジョージ四世)も海辺の街・ブライトンを好み、この地にインドや中東の雰囲気がある豪華絢爛な宮殿を建てました。
豪華なものと東洋の雰囲気が好きだったんですね♪
国王に即位後は日本の伊万里焼の豪華さを気に入ったため、各ブランドが競ってイマリパターンの食器を作りました。
このイマリデザインに影響を受けて、後にシノワズリー柄のカップなどにも発展しましたよ♪

ブルー&ホワイト




スポード ブルーイタリアン

こちらもイマリが流行したのと同時期に人気が高まったデザインです。
白磁に濃淡のある青で模様が描かれているのが特徴ですよ♪
中国の風景を描いた柳文様(ウィローパターン)などが有名です。

イマリよりも素朴な美しさがあり、貴族だけでなく労働者階級にも愛されました。
スポードのブルーイタリアンはブルー&ホワイトデザインの元祖だといわれています。

豪華絢爛なヴィクトリア朝の上流階級のカップ

こちらはまさに貴族の豪華な生活ぶりを表しているようなデザインです。
カップの内側までびっしりと細かく美しい装飾があり、金をふんだんに使っているのも特徴的ですよね♪
これらは訪れたゲストを驚かせ、楽しませるためにデザインされたそうです。



また、陶花の誕生もこの時代の特徴だといわれています。

当時は生花が貴重でしたし、お菓子は質素なものが多かったというのが共通の「理由のようです。
食卓を彩る華やかな食器や陶花が喜ばれ、華やかな見た目になっていったのですね!

内側の模様が透けて見えるのは、コーヒーよりも水色の薄い紅茶ならではの楽しみだといえそうですね!
現在はアンティーク品だけになりますが、コウルドンなどが有名です。

小花柄のカップ

豪華絢爛な貴族のカップに憧れる中産階級の人々のためにつくられたデザインです。
貴族の豪華絢爛なティーカップよりもお手頃な値段で、インテリアや他の食器と調和するようになっています。
全体的に家庭的な雰囲気があり、どちらかというと控えめでかわいいデザインが多いように感じます。
当時、ヴィクトリア女王はミントンの小花柄のティーカップを愛用していたことからも、このデザインは庶民の人気を集めました。

人気のシェイプのデザイン

続いて、定番のシェイプのデザインについてご紹介します!
コーヒーカップとの見分け方にもなるので、ぜひ注目してみてくださいね♪

シェイプもブランドによってさまざまなので私が日本でよく見かけるタイプと、ちょっとびっくりしたタイプをご紹介します!

ピオニーシェイプ




WEDGWOOD レースピオニー
世界中でよく作られ、使われているシェイプだと思います。
ピオニー(芍薬)シェイプは「朝顔のような形」と表現され、飲み口が大きく広がった形をしています。
紅茶の水色がよく見えて、カップの中で香りがふわりと開きますよ♪
紅茶専用のカップとして伝統的なデザインでもあり、様々なブランドから販売されています。

ヴィクトリアンシェイプ


1,800年ごろにイギリスで大流行したデザインです。モントローズシェイプともいいます。
真ん中がくびれているのが特徴的で「紅茶が美味しく飲めるシェイプ」ともいわれています。

やや背が高いので、私は初めて見たとき「コーヒーカップかな?」って思いましたが、紅茶のためのデザインなんです♪
ロイヤルアルバートというブランドのオールドカントリーローズが有名です。

コーヒーカップとの違いは?兼用でもいいの?

ティーカップとコーヒーカップの違いとしては、主にこんなポイントがあります。

  • 厚みの違い(ティーカップは薄く、コーヒーカップは厚手)
  • の違い(ティーカップは飲み口に向かって広がるデザイン、コーヒーカップは筒状)
  • 高さの違い(ティーカップは背が低く、コーヒーカップは背が高い)

わかりやすくするために、同じシリーズのティーカップと兼用カップを並べてみました!
こちらが紅茶専用のカップで、



こちらがコーヒーと兼用のカップです。



形の違いがはっきりわかりますよね♪
総合すると、ティーカップは薄く・飲み口が広く・背が低いものが多いといえそうです。

ちなみに、コーヒー兼用のカップと紅茶専用のカップに大きな価格差はないようです。
兼用カップのほうがお得に感じるかもしれませんが、紅茶の風味や見た目がイマイチ…って結果になる可能性があります。

紅茶しか飲まない方、コーヒーはマグカップでOK!という方は紅茶専用のカップを選ぶのがおすすめです♪

人気のデザインと私がおすすめするティーカップ3選

ここまでこの記事を読んだアナタは「ティーカップについてすごく詳しくなった!」という自信が持てたのではないでしょうか?

そして、特別な買い物だからこそ、悩む気持ちもあると思います。

「あとで後悔しないか心配…」「長く使い続けられるデザインがいいなぁ」「定番品や人気のあるティーカップを知っておきたいなぁ」
って気持ちにお応えするために、特に人気のティーカップをご紹介しますね♪

洋食器の専門店さんのランキングを参考にして、それぞれ違う雰囲気のものを選んでいます♪
こういうティーカップもあるんだ!?って発見もあると思うのでぜひ参考にしてみてくださいね!

WEDGWOODのワイルドストロベリー 使いやすい定番のティーカップ



ワイルドストロベリーシリーズはWEDGWOODの代表作だといえます。
日本でもよく見かける、定番のカップアンドソーサーです。

シェイプは伝統的なピオニー様式になっていて、香り・水色・味わいをバランスよく楽しめますよ♪
人気のあるシリーズなので、同じ柄のティーポットやプレートだけでなく、アロマキャンドルや写真立てまで用意されています。
テーブルの上の雰囲気を統一したり、本格的なティーパーティーの食器が欲しいときにも揃えやすそうですね♪

ちなみに、ワイルドストロベリーは「幸せを呼ぶ花」ともいわれているので、ギフトとしても選ばれやすいみたいです♪
お祝いの席などにも使える縁起の良いティーカップです♪

WEDGWOODの歴史(輸入洋食器専門店 ル・ノーブル)

ヘレンドのウィーンのバラ ハンドペイントで「自分だけのティーカップ」



ヘレンドはハンガリーのブランドで、誕生から190周年を迎えた歴史ある名窯です。
世界中の王室・帝室で愛され、イギリスのヴィクトリア女王が愛用したシリーズもあります。

ヘレンドの魅力については、

  • 満開の花のような優雅なデザイン
  • 全てハンドペイント

ということがポイントになりそうです。

ハンドペイントというのは、ティーカップやソーサーの絵付けがすべて手作業ってことです。
機械で作業する場合とは違い、ひとつひとつの絵柄にちょっとした個性が出ます。
大きくデザインが変わることはありませんが、模様の配置や色味などがほんの少しだけ違ういます。

つまり、あなたとご友人が同じウィーンのバラのティーカップをお持ちの場合も、まったく同じってことはないんですね♪
本当の意味で「世界に一つだけの自分のためのティーカップ」を手に入れることができますよ♪

ヘレンドの歴史(輸入洋食器専門店ル・ノーブル)

エインズレイのエリザベスローズ かわいい豊富なカラーとお手頃な価格



ティーカップって、どちらかというと「繊細な模様や落ち着きのある色使い」ってイメージがありますよね。

「そういうティーカップって趣味に合わないかも」「もうちょっと安いほうがいいかな…」
って方におすすめしたいのがエインズレイのティーカップです!

カップの外側がポップなカラーになっているので、現代的な雰囲気がありますよね♪
カラーもピンク・赤・黄・水色・紺・緑などから選べます。
価格もさきほどご紹介したWEDGWOODやヘレンドと比べるとリーズナブルな印象です♪

でも、エインズレイには歴代のイギリス王室や貴族たちに愛されてきた歴史があります。
近年では、エリザベス女王やダイアナ妃の結婚記念品、2010年のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚記念品にもエインズレイが選ばれました。

エインズレイの商品はすべてファインボーンチャイナで作られているので、実用面もバッチリです!

エインズレイの歴史(輸入洋食器専門店ル・ノーブル)

紅茶好きが教える「ティーカップ入門」デザインの意味や人気アイテム 終わりに

 

世界中にある数百種類のティーカップの中から、自分が好きなデザインを探すのもティーカップの醍醐味ですよね♪
それぞれのデザインの歴史や背景を知ると、ますます興味が湧くと思います!

見た目の美しさから贅沢品だと思われがちですが、近年では手頃な価格のものも増えていますよ♪
そして、ティーカップはお茶の魅力を引き立ててくれる実用的なアイテムでもあると思います。

お茶をティーカップに注ぐことで香りが感じやすくなり、見た目には美しい水色が楽しめ、適度に温度が下がって味わいやすくなります。

ぜひ自分のための一脚を選んでみてくださいね♪

ティーカップについてもっと知りたい!という方は、私も参考にしている図説英国ティーカップの歴史がオススメです。
読んだ感想や本の特徴について考察している記事もあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪

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