カイルベッタWinter Speciality 2021

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こんにちは、銀猫です!

今日はニルギリ・カイルベッタ茶園のWinter Specialityを飲んでみた感想をお届けします!

このお茶からは、旬の贅沢なSFTGFOPタイプというだけでなく、丁寧につくられた茶園イチオシの茶葉であることが感じられました。
実際に飲んでみた感想とともに、紅茶初心者さんにも分かりやすく見るべきポイントをお伝えしていきます。

ちなみに、この茶葉は「個性があんまり感じられなくてニルギリはちょっとな…」と思っていた方にもおすすめです。

それでは、茶葉の紹介から見ていきましょう!

カイルベッタ茶園Winter Speciality 2021年ってこんな感じ

私はこの茶葉を紅茶専門店のシルバーポットさんで購入しました。
メール便可で送料無料のハードルも低いので、地方民にはとってもありがたい存在です!

公式の説明では、

若葉の息吹や柑橘ピールを思わせる爽やかな香りはとびきりリフレッシング、余韻はスミレの花香。キリっとした風味が全体を引き締め、飲むと背筋がピンと伸びるような清々しさです。

と書いてあります。

ジャンルの異なる複数の香り・味のイメージがあるところから、しっかりと起伏のある味わいが期待できそうだな~と感じたので購入しました。

お値段は20g1,016円でした。

品種はCR6017

品種としては、クレイグモア茶園出身のCR6017が使われているそうです。
風味は製法によって変わるところが大きそうですが、特別に手間を掛けてつくられる紅茶でよく見かける品種だな、という印象があります。

カイルベッタ茶園Winter Specialityを実際に飲んでみた様子

それでは、実際に淹れてみましょう!
茶葉にしっかり出そうな雰囲気があるので、抽出条件は6g400ml3分熱湯としました。

茶葉の様子を見ると青々とした印象があります。
細く撚られた黒緑の葉をメインに、産毛の豊かな芯芽、開いた印象の緑の葉が見えますね。
芯芽の葉っぱ以外はどれも大きく、撚られた葉も十分な長さがあります。

食べてみると、しっかりとしたうまみの印象。青いぶどう、シトラス、春の華やかな花のイメージが追いかけてきます。噛んでいると渋みが口に残るタイプですね。

食感は部位によって異なりました。
黒緑系の葉は食べたときの食感が硬く、撚りが強いことがわかります。
開くのに時間がかかりそうなので、蒸らし時間は短くせず湯量と茶葉量で濃さを調整するのがよさそうです。

飲んでみた感想

香りは穏やかに青い草のイメージ。冷めるとともに、ほろ苦い柑橘っぽさが出てきました。
全体にダージリンの春摘みのような雰囲気はあるものの、香りがあまり強くないという点が異なるのかな?と感じました。

一方、味わいの印象は非常に複雑だと感じました。
口に含んだ直後は爽やかなシトラスの渋み、口内で百合を連想するパウダリーな花が開き、もわんとした旨みが出てきます。変化がダイナミックなので飲み飽きません。
冷めてくると旨みの印象が強くなり、全体にとろみがつくように感じます。

全体に一本芯が通った味わいで、渋み・旨みがあるからこそ味わいの層も複雑になっていると感じます。
また、環境によるところもありそうですが、直接嗅ぐよりも飲んだときの鼻抜けで香りを楽しむ感覚がありました。

味わいの層が多いお茶が好みの方におすすめできそうなタイプですね!

茶殻

葉は柔らかくて肉厚です。食べると、茶殻には鋭い渋みがたっぷり残っていました。
蒸らし時間を長くすると、茶液に渋みが強く出るかもしれません。

少し冷めてきてから嗅ぐと凛としつつ澄んだ印象の花蜜の香りがあります。
これは、青めにつくられた紅茶から最近よく感じられます。

茶殻を水出しにしてみると、キレのある渋みが感じられる、スッキリめの味わいになりました。

カイルベッタ茶園Winter Speciality 2021全体の感想

全体の雰囲気をまとめてみるとこんな感じになりそうです。

渋み  ★★★★
華やかさ★★★★
重厚感 ★★★☆☆
旨み  ★★★★

ニルギリはよく柑橘類に例えられたり、フラットで渋みの少ない癖のない紅茶として紹介されます。
このお茶は「スペシャルなロットに関してはまったくそうではない!」ということをよく表現していると思いました。
柑橘よりも花の印象で、人によっては『クセ』と感じそうな旨み・渋みがしっかりあります。

華やかさに関しては、さまざまな春の野花を連想するようなところがあり、その多彩な方向性がとくに面白いと感じました。
茶葉をそのまま食べたときにはジューシーな果物も感じたので、淹れる環境によってはそんな風味が出るかもしれません。

ニルギリ・カイルベッタ茶園Winter Speciality 2021のおすすめの楽しみ方

口の中でドラマチックな変化がある紅茶なので、ペアリングの点でも色々試してみたくなりました。
渋みと旨みがはっきりしているので、普段はニルギリが負けてしまうような骨太なお菓子にも合いそうです。

スペシャルなニルギリだけれど、渋みの印象はおなじみのシトラス寄りかな?と感じたので、さっぱりしたレモンのパウンドケーキをあわせてみました。
全体の印象がまとまってお互いの後口を整えてくれました。

層の多い紅茶なので、ワインとともに少しずつ摘まむ料理のような組み合わせも楽しめました。
渋みを強調しすぎるかも?と思ったので柑橘のジャムは避け、
自然な甘みのあるあんずジャムとドライマンゴー、全粒粉のクラッカーを選びました。
合わせる食べ物によって強調される要素が異なり、1杯をじっくりと楽しめましたよ。

終わりに

このロットは、私のような「味わいの要素が多く奥行きがある紅茶」が好きな方におすすめしたいです。
口の中での変化や飲むたびに変わる印象をじっくりと楽しめました。
ただし、やや旨みの要素も強めなのでお茶酔いにはお気をつけくださいね。

カイルベッタは毎年日本のどこかの紅茶専門店でスペシャルティーが売られている印象がありましたが、今回飲んでみてその人気がわかるような気がしました。

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